「敏感肌」と「アレルギー肌」は同じ?

敏感肌とは

乾燥によって肌の保護力が低下した状態

20年以上前、私がエステティシャンになって間もない頃、エステサロンには「自称敏感肌」のお客様が多くいました。「敏感肌」という言葉には「繊細」という良いイメージがあったのでしょう。エステティシャンも「デリケートなお肌ですね」と褒め言葉のように使っていました。

今、本当に敏感肌の女性が増えました。原因は様々あると思われますが、1年中エアコンのきいた室内にいて、睡眠不足、ストレスなどはどなたにも当てはまることではないでしょうか。また、紫外線や加齢も避けて通れない問題です。

ここに共通するのは「肌の乾燥」です。

血行不良やリンパ液の滞りは結果的に肌の水分を奪い乾燥させます。 では何故、乾燥すると敏感肌になりやすいのでしょうか?

 

 

肌の保護作用-その1 「皮脂膜」

肌の乾燥は、「油分」と「水分」の不足から起こります。
この油分と水分が混ざり合って、肌の表面で「皮脂膜」という保護膜を作っています。

私たちの体を最も外側で保護している第一のバリア機能ともいえます。実は皮脂膜は乾燥肌には形成しずらいのです。乾燥肌は油分である皮脂の分泌が元々少ないという特長があります。

また詳しくは別の機会に書きたいと思いますが、私たちが1日に分泌する皮脂の量は約2g。ほんの少しですが、分泌量が少ないだけで乾燥肌、逆にほんの少し多いだけで脂性肌となります。

体から分泌される皮脂(油分)と汗(水分)が混ざり合い、皮脂膜を作ります。これはゲル状で、ほとんどが水分です。皮脂膜というとべたべたしている印象を受けますが、通常肌がしっとりいるのは皮脂膜がゲル状だからです。

このゲル状の皮脂膜で、保護されているのが健康な状態です。逆に皮脂膜が作られにくく、保護力が弱いのが敏感肌ともいえます。

皮脂膜が作られにくいと、外部からの刺激に弱くなります。ファンデーションを付けるスポンジやちょっと髪の毛が顔に触れる程度でも、赤くなったりかゆくなったりしやすくなります。

これはもって生まれた乾燥肌という肌質に起因するものですね。

 

肌の保護作用-その2 「セラミド」

次に、誰にでも当てはまるのが肌内部の変化によるものです。
肌の基底部で生まれた細胞は、少しずつ表面に押し上げられ表面で角質層として最後の役目を果たしています。この役目に「肌の保護」があります。

この角質細胞の間は約半分を「セラミド」という成分で満たされています。細胞間脂質とも呼ばれる成分です。

このセラミドが十分にあると、肌は潤いに満ち外的刺激から守られます。 しかし、乾燥した肌にはセラミドが不足し、最表面の角質層はめくれ上がった状態となります。触るとガサガサしているのを感じます。

こうなるとめくれ上がった隙間から水分は奪われ、さらに乾燥が進み、、外からはアレルゲンなどの刺激物質が肌に入りやすくなります。

こうしてかゆみや赤味が現れます。 アトピー性皮膚炎は、この乾燥が悪化した状態といえます。また、アトピー性皮膚炎の肌には絶対的にセラミドが不足していることがわかっています。

このセラミド不足は、紫外線や加齢といった誰にでも当てはまることが大きな原因となります。ですから、加齢肌は敏感肌であるともいえるのです。

ただ、アトピー性皮膚炎は特定の成分に反応するアレルギー肌でもあります。このアレルギー肌と敏感肌はイコールではありません。

 

 

通常、スキンケア製品で扱う「敏感肌用」とは、乾燥によって敏感になった肌を指します。

やさしいイメージのある「植物性」や「オーガニック」コスメですが、植物だからこそのアレルギーがあります。イメージだけではなく、その成分をしっかりチェックしたいですね。